ピロリ菌について
|ピロリ菌感染胃炎の除菌治療が保健適応となりました!!

本年2月の保健適応拡大により、ピロリ菌感染者のほとんどの方が、除菌治療の際に保健適応を受けることが可能となりました。

ピロリ菌は、WHO(世界保健機構)から「確実な発がん因子」認定されています。これは、タバコやアスベストと同じ分類に入ります。

ピロリ菌は胃や十二指腸などの病気の原因となる悪い菌です

ピロリ菌は、胃の粘膜に生息するらせん形の細菌です。数本の長いしっぽ(べん毛)を使い胃の中を活発に動きます。

子供の頃に感染し、除菌しない限り生息しつづけます。

ピロリ菌の感染で炎症が起きますが、この時点での自覚症状はほどんどありません。

感染が長く続くと範囲が胃の出口の方から胃の入口の方へと胃全体に広がり、慢性胃炎(ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎)となります。

この慢性胃炎が、胃潰瘍や十二指腸潰瘍、萎縮性胃炎、胃がん、さらには全身的な病気などを引き起こすおそれがあることが明らかになってきました。

なかでも胃がんとピロリ菌は密接に関係しているといわれています。

ピロリ菌はどうやって感染するの?

日本人のピロリ菌感染者数は約3,500万人といわれ、実に1/4以上の方が感染している計算になります。

ピロリ菌はどのような経路で、いつ人の胃に入り込むのかまだはっきりわかっていません。

ただ、口から感染することは間違いないようです。

過去においては、井戸水等の生活用水から感染したと推測されています。

上下水道が十分完備されていなかった団塊の世代以前の方のピロリ感染率は約80%前後と高くなっていますが、衛生状態のよい環境で育った若い世代の感染率は年々低下する傾向にあります。

生活環境が整備された現代日本では、生水を飲んでピロリ菌に感染することはありません。また、夫婦間や恋人間でのキス、コップの回し飲みなどでは感染しないと考えられています。

ほとんどが5歳以下の幼児期に感染すると言われています。幼児期の胃の中は酸性が弱く、ピロリ菌が生きのびやすいからです。母から子への家庭内感染が疑われますので、ピロリ菌に感染している大人から幼児への食べ物の口移しは、注意が必要です。

ピロリ菌の検査を受けましょう!

胃がん家系でご心配な方、なんとなく胃の具合がいつも悪い方はピロリ菌の感染が原因の場合があります。

医師にご相談し、人間ドックや検診時に検査(保険適応外)を受けることをお勧めします。

胃や十二指腸潰瘍の経験のある方、再発をくりかえす方、消化性潰瘍や慢性胃炎と診断された患者さんは、健康保険で検査を受けることが出来ます。

どうすればピロリ菌を退治できるの?

ピロリ菌を薬で退治することを「除菌」といいます。

ピロリ菌の除菌により関連する病気の改善や予防ができると考えられています。

日本ヘリコバクター学会のガイドラインでは、ピロリ菌に関連する疾患の治療および予防のため、全てのピロリ菌感染者に除菌療法を受けることを強く勧めています。

ピロリ菌の除菌療法

2種類の「抗菌薬」と「胃酸の分泌を抑える薬」の合計3剤を 1日2回、7日間服用します。

除菌できなかった場合、2種類の「抗菌薬」のうち1つを別の薬に変えて、再び7日間服用し、2回目の除菌療法を行います。

正しく薬を服用した除菌率は1回目、2回目、各80%以上、2回の合計は95%を超えます。

除菌療法を成功させるコツは、薬を指示された時間に必ず服用することです。

自分の判断で薬をのむのを中止したり、薬をのみ忘れたりすると、除菌がうまくいかないだけでなく、治療薬に耐性をもったピロリ菌があらわれて、薬が効かなくなることもあります。

2013.09.30
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