カルシウムと健康 ①
|カルシウムは体の健康に不可欠な栄養素

2回シリーズとして「カルシウムと健康」を取り上げます。
今回はその第1回、カルシウムは体の健康に不可欠な栄養素です。

私たちが生きていく為に不可欠なカルシウムの働き

人間の体内には体重60kgの人で、約1kgのカルシウムが存在します。

からだの中では99%が骨や歯に存在し、残りの1%が血液中や細胞外液(リンパ液)、または筋肉などの細胞内に存在しています。

骨や歯以外の部分に存在する1%のカルシウム。

実はこの1%のカルシウムは「生命を支えるカルシウム」といっても過言ではないほど、からだの中で重要な働きをしています。

カルシウム不足は骨が弱くなるだけじゃない!?

カルシウムが不足すると骨の健康に影響を与えることは、皆様ご存知かと思います。

その原因は、1%のカルシウムの働きを維持する為に骨のカルシウムが使われるからです。

実は、カルシウムの不足が体に与える影響は骨の健康だけではありません。

変形性膝関節症や動脈硬化、高血圧、アルツハイマー病、アレルギーにカルシウム不足が関わっていることが分っています。

カルシウムパラドックスは、カルシウム不足により血液中のカルシウムが増え過ぎることで、体の様々場所でカルシウムが過剰になり病気の原因になると考えられています。

病気とカルシウム過剰の関係

変形性関節症 軟骨にカルシウムが増えると軟骨は硬くなります。固くなった軟骨はすり減りやすく、軟骨がすり減って骨と骨とのクッションがなくなった関節では、骨同士が直接ぶつかって、変形していきます。
動脈硬化 血液中のカルシウムが増えすぎると血管の壁に付着して血管を硬くして、動脈硬化を促進します。
高血圧 血管の筋肉である平滑筋にカルシウムが入り、筋肉を収縮させます。この働きにより、血管の内側が狭くなり高血圧を引き起こします。また動脈硬化の促進も高血圧の原因になります。
アルツハイマー病 脳細胞の中のカルシウムが増えると、情報(記憶など)を伝えることが出来なくなります。さらに脳細胞の中でカルシウムが増えると脳細胞が死んでしまいます。
アレルギー カルシウムが免疫細胞の中で増えると、異物に対する情報の伝達が正確に行われなくなり、アレルギーが起きると考えられています。
カルシウム不足を予防することは、骨の健康だけでなく上記の病気を予防する観点からも重要です。

老後のためにカルシウム(骨量)を貯金しましょう

骨のカルシウムの量(骨量)は下記の様に年齢で変化し、40代以降に減少していきます。カルシウム不足を予防するには、0~20歳のカルシウム貯金最適期にいかにして骨量を増やすか(高くするか)であり、21~40歳ではいかに維持するか、40代以降ではいかに骨量の減少を抑えるか、が課題といえるでしょう。

カルシウム貯金最適期
骨量が著しく高まる時期。
どれだけこの時期に骨量を増やせたかで、将来の骨粗しょう症のリスクが決まる。
骨量維持期
最大骨量を減らさない生活が肝心。
女性は妊娠・出産によりカルシウムが不足しがちなので要注意。
骨量減少期
女性は閉経後に骨量が激減。※
加齢によりカルシウムの吸収は悪化。
運動不足も重なると男性でも骨粗しょう症のリスクが高まる。
※女性ホルモンの低下が原因と考えられる。
女性ホルモンには、骨からカルシウムが溶け出すのを防ぐ働きがある。

カルシウム(骨量)の貯金の方法は、次回の健康情報でご説明致します。

2015.03.31
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