皮膚疾患の治療 ①|一般用の鎮痒消炎薬の正しい選び方

2回シリーズとして「皮膚疾患の治療」を取り上げます。

今回はその第1回、一般用の鎮痒消炎薬の正しい選び方です。

一般用の鎮痒消炎薬で治療できる疾患の種類

皮膚の疾患には、一般用の鎮痒消炎薬を使用して患者自身が治療できる疾患と治療できない疾患があります。
治療できない疾患は専用の薬を利用したり、お医者様に受診して対応しましょう。
また、治療できる疾患においても重症化した場合は、お医者様に受診しましょう。

治療できる疾患 専門家に相談のうえで
治療すべき疾患
治療できない疾患
  • 乾燥肌に伴う
    軽度のかき壊し
  • 一時的な洗剤かぶれや
    手荒れ
  • 接触皮膚炎
  • 日焼けによる炎症
  • 虫さされ
  • あせも
  • アトピー性皮膚炎
  • じんましん
  • 脂漏性皮膚炎
  • 乾癬(かんせん)
  • 掌蹠膿疱症
    (しょうせきのうほうしょう)
  • 軽快悪化を繰り返す手湿疹
  • 広範囲で繰り返す
    瘙痒症(そうようしょう)や
    皮脂欠陥性湿疹
  • みずむし
  • 皮膚カンジダ症
  • 口唇ヘルペス
  • 帯状疱疹
    (たいじょうほうしん)
  • 水ぼうそう
  • はしか

一般用の鎮痒消炎薬の種類と特徴

薬局などで購入できる一般用の鎮痒消炎薬は、非ステロイド製剤とステロイド製剤に分けられ一般的に以下の特徴を持っています。

非ステロイド製剤 一般用のステロイド製剤
弱い
(weak)
普通
(medium)
強い
(strong)
炎症や
かゆみへの効果
副作用
乳幼児への使用
生後3ヶ月以上

生後6ヶ月以上
高齢者への使用
顔など皮膚の薄い
場所への使用

乳幼児・高齢者
作用の特徴
炎症とかゆみを抑える
炎症とかゆみを抑える作用は、ステロイド製剤に比べ非常に弱い
かゆみの原因である炎症を抑える
原因が鎮まることでかゆみも抑えられる
かゆみ自体を抑える作用も合わせ持つ物が多い
主な副作用
薬の説明書の
記載内容
湿疹・発赤、はれ、
かゆみ、かぶれなど
皮膚(患部以外)
湿疹・発赤、かゆみ、かぶれ、乾燥感、刺激感、熱感、
ヒリヒリ感
皮膚(患部)
みずむし・たむし等の白癬、にきび、化膿症状、
持続的な刺激感など
長期連用による
主な副作用
上記に同じ 上記に加え、皮膚の萎縮(薄くなる)、
皮膚の色素異常、多毛などが心配される
使用できる範囲 制限なし 広範囲(ほっぺた1面以上の広さ)には
使用しない
同一箇所への
使用期間
制限なし 顔は2週間、
その他の部位は4週間を
超えて使用しない
1週間を
超えて
使用しない

○:使用可能  ×:副作用のリスクが高いため、使用を避けた方が良いと考えられる

ステロイド製剤は効果が高く、非ステロイド製剤では抑えることのできない炎症やかゆみも抑えることが可能です。

しかし、副作用が強く長期連用によりリスクが上昇します。

ステロイド製剤を使用しても5~6日で症状が良くならない場合は、漫然と使用せず薬剤師やお医者様に相談することが大切です。

2016.03.31
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