体に良い油、悪い油 ②
|~油の摂取状況を改善する方法とは?~

今回のテーマは、食品の油について。前回の健康情報では、日本人の油の摂取量が多いこと、食品毎の油の含有量、油の健康への影響などをお伝えしました。

今回の健康情報では、油摂取状況の改善方法、油の種類と健康への影響をご紹介致します。

油の摂取状況を改善する方法とは?

改善方法は「油の摂取量を減らす」「油の質の改善」「運動」の3つです。

自宅での料理では、脂身の多い肉を減らす、煮込みの際に油を取り除く、焼いた時に油を落とすなど、素材の選択や料理方法の工夫により油を減らすことが可能です。

加工食品では、製品表示の脂質欄を確認して、脂質の少ない商品を選ぶ、ノンフライのカップラーメンを選ぶなど、油の少ない製品を選ぶことで、油を減らすことが可能です。

油は、悪者というイメージを持っている方が多いと思いますが、実は、肥満を抑えたり、血液をサラサラにしたり、動脈硬化を抑える良い油もあります。健康に悪い油を減らして、健康に良い油を取るようにしましょう。

運動により、体の中の油を消費することで体に溜まる油を減らすことが出来ます。特に有酸素運動により効率的に油を燃焼できます。散歩、ジョギングなどの運動を20分以上行いましょう。

3つの対策をお伝えしましたが、効率的に油の摂取状況を改善するには、これらの対策をバランスよく行うことが重要です。

健康に良い油、悪い油。積極的に摂りたい油とは?

植物油だけでも、なたね油、コーン油、べに花油、オリーブオイル、亜麻仁油、大豆油、パーム油など、様々な油があります。健康への効果や日本人の実際の摂取量から、積極的に摂りたい油、適度に摂りたい油、減らしたい油に分けて様々な食品の油をご紹介致します。

積極的に摂りたい油

青魚の油、亜麻仁油、エゴマ油などオメガ3脂肪酸を豊富に含む油

オメガ3脂肪酸(DHA、EPA、α-リノレン酸)を含む健康に良いと言われている油です。体内で作ることが出来ない油で、食品から摂る必要があります。

悪玉コレステロールや中性脂肪を減らすだけでなく、心疾患や炎症、がんなどを抑制すると言われています。現代日本人の食事に不足しており、積極的に摂りたい油です。

適度に摂りたい油

コーン油、大豆油、綿実油など、オメガ6脂肪酸を豊富に含む油

リノール酸(オメガ6脂肪酸)が多い健康に良いと言われている油です。オメガ6脂肪酸は、体内で作ることが出来ない油で、食品から摂る必要があります。

悪玉コレステロールを減らしてくれますが、摂りすぎると善玉コレステロールを下げる、心疾患や炎症、がんを促進すると言われています。現代日本人の食事で最も摂取機会が多い油で、その摂りすぎが問題になっています。

オリーブオイル、べに花油(ハイオレックタイプ)、なたね油(ハイオレックタイプ)など、オメガ9脂肪酸を豊富に含む油

オレイン酸(オメガ9脂肪酸)が多い健康に良いと言われている油で、体内で作ることが出来る油です。

血中の善玉コレステロールはそのままで、悪玉コレステロール濃度を下げると言われています。

減らしたい油

肉の油、乳製品の油、加工食品のパーム油など、飽和脂肪酸を豊富に含む油

体内で作ることが出来る油で、必ずしも食事から摂る必要はありません。

摂りすぎると、悪玉コレステロールや中性脂肪が増える為、注意が必要です。ほとんどの飽和脂肪酸は、他の油と違って常温で固体です。常温で固体の油を避けると良いでしょう。

パーム油は、アブラヤシから生産される油です。他の植物油と違い、飽和脂肪酸を豊富に含んでいます。安価で安定性が良く、マーガリンなどのトランス脂肪酸を低減でき、また、揚げ油に使用するとサクッとした食感が、溶かして入れると滑らかな食感が得られることから、加工食品への利用が拡大しています。価格の安さと、美味しさや日持ちの面からカップ麺や菓子類、パン、ドレッシングなど様々な食品に使われるようになりました。植物油脂ですが、肉などと同じ飽和脂肪酸を多く含み、摂りすぎに注意したい油です。

マーガリン、ショートニングなどに含まれるトランス脂肪酸

マーガリン、ショートニングなど、人工的に油脂を加工する際に発生する物質です。自然界にも僅かに存在しています。人工的に作られるトランス脂肪酸に心疾患を高めることが分かり、アメリカなどで使用が禁止されています。

但し、日本人のトランス脂肪酸の摂取量は少なく(WHOの勧告「摂取量を総エネルギー量の1%未満に抑える」に対し、日本の摂取量は0.3%)、脂質に偏った食事をおこなっている方以外は、健康へのリスクはほとんど無いと考えられています。

現在、国内の多く食品メーカーが食品のトランス脂肪酸低減に取り組んでいます。従来品に比べてトランス脂肪酸の含有量が非常に少ない製品も多数出ており、心配な方は、製品を選んでご使用頂くと良いでしょう。

次回の健康情報では、摂取する油の量や質の具体的な改善方法、更に油に関するQ&Aにより油の豆知識もお伝えいたします。

2019.08.21
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