元気で長生きするために必須!「フレイル予防」の重要性について ②

フレイル予防で死亡率が半分に!今日から始めたいフレイル対策

前回の健康情報では、フレイルとフレイル検診に関する情報からフレイル対策の重要性をお伝えしました。今回の健康情報は、フレイルのリスクの簡単な発見方法や予防方法をご紹介いたします。

おすすめのフレイル発見法、「指輪っかテスト」と「イレブン・チェック」

個人的に利用しやすく、比較的簡単にフレイルやそのリスクを発見できる方法が「指輪っかテスト」と「イレブン・チェック」です。

指輪っかテスト

両手の指を使ってふくらはぎの太さを調べるテストで、ふくらはぎが細いほどフレイル(サルコペニア)のリスクが高いと判断されます。

ふくらはぎの太さを調べる
リスクの基準

イレブン・チェック

栄養と運動、社会参加などに関する11個の質問からフレイルのリスクを判断するものです。

イレブンチェックのチェックリスト

1
健康に気をつけた食事を心がけていますか
はいいいえ
2
野菜料理と主菜(肉または魚)を両方とも毎日1回は食べていますか
はいいいえ
1、2の2項目で赤字の回答がひとつでもあったら要注意
3
「さきいか」「たくあん」くらいの堅さの食品を普通にかみ切れますか
はいいいえ
4
お茶や汁物でむせることがありますか
はいいいえ
5
1回30分以上の汗をかく運動を週2回以上、1年以上実施していますか
はいいいえ
6
日常生活において歩行または同等の身体活動を1日1時間以上実施していますか
はいいいえ
7
ほぼ同じ年齢の同性と比較して歩く速度が速いと思いますか
はいいいえ
8
昨年と比べて外出の回数が減っていますか
はいいいえ
9
1日に1回以上は、誰かと一緒に食事をしますか
はいいいえ
10
自分が活気にあふれていると思いますか
はいいいえ
11
何よりもまず、物忘れが気になりますか
はいいいえ
3〜11の9項目で赤字の回答が4つ以上あったら要注意

フレイル対策の3つの柱

前記の方法により、フレイルのリスクが高い結果が出た場合にどうすればよいか?フレイルを予防するには、以下の3つの柱を実践することが重要です。

フレイル対策の3つの柱

3つの柱の効果は?なんと死亡率が半分になったとの調査報告が!

この3つの柱による対策。その効果がびっくりするほど高いことが、ある調査により報告されています。

その調査が「静岡県高齢者コホート調査」です。静岡県内の74町村の高齢者(65~84歳)2万2000人を対象に以下の3つの要因の状況を定期的に追いかけて、死亡率との関連性を9年間に渡って追跡調査しました。

3つの要因

運動要因
1日合計30分以上の歩行をしたか
栄養要因
肉・魚・大豆製品・卵などを含むおかずを食べたか
社会参加要因
町内の作業・ボランティア等の地域活動に参加したか

その結果が以下になります。

グラフ 運動・栄養・社会参加の有無と死亡率

なんと3つとも達成した人は、1つも実施しなかった人に比べて死亡率が半分以下になったのです。この調査が行われた静岡県で行われているフレイル対策が「ふじ33プログラム」です。

おすすめのフレイル対策「ふじ33プログラム」

「ふじ33プログラム」は、静岡県独自の健康長寿プログラムで、静岡県が健康寿命の延伸を目指して県民への普及を図っています。
このプログラムは、以下の3つの特徴を持っています。

1
運動(身体活動)、食生活(栄養)、社会参加の3分野に関する取組
2
3人1組で実践する健康づくりプログラム
3
自ら目標を設定し、3ヶ月の実践の後、振り返りを行う

ふじ33プログラムをご紹介する理由は以下の3つです。

1
フレイル予防の3つの柱をしっかり押さえていること
2
3人1組で行うことで継続率が高いこと
3
静岡県が健康寿命のトップクラスの県であり、実績が高いこと
プログラムは3人で

プログラムの流れは、以下になります。3人で行って下さい。

1
体力測定および自己チェックの実施
2
「運動」「食事」「社会参加」の共通の行動メニュー(目標)を立てる
3
行動メニューを実践して記録する
4
3か月後に自己チェックを行い評価する

以下のリンクのふじ33プログラム(チャレンジ版)の冊子を使用すると1クール3ヵ月分の実践が可能です。
ふじ33プログラムのスマホアプリ(ふじ33アプリ)もあり、ご利用いただくとより楽しく仲間と実践できると思います。ぜひ、ご活用下さい。

ふじ33プログラム(チャレンジ版)はこちら
ふじ33アプリはこちら
2020年06月01日
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