「効き過ぎ」「効かない」「副作用が出る」危険な薬の使用方法とは? ③
薬全般編
今回のテーマは、薬の使用方法について。
間違った方法で薬を使用すると、効き過ぎたり、効かなくなったり、副作用が出る可能性があります。
今回の健康情報は、薬全般の間違った使用方法と起こりえる悪影響についてご説明致します。
危険な薬の使用方法とその悪影響
不都合が起きる可能性のある危険な薬の使用方法
薬全般編
処方薬が効かないので、自己判断で市販薬を追加して飲む。
全て不適切な薬の使用方法です。皆さま、把握していらっしゃいましたでしょうか。
危険な薬の使用方法とその悪影響
それぞれについて、悪影響を具体的に説明致します。
医療用医薬品及び一般用医薬品には必ず説明書がついています。
正しい使い方や効能・効果のほか、副作用や保管上の注意に関することが記載されているので、使用前には必ず目を通す習慣を付けましょう。
また、捨てずに保管し、必要なときにはすぐに読めるようにしておくことも大切です。
薬の種類や使い方が分からなくなり、誤使用によって事故を招くおそれがあるため、薬を他の容器に入れ替えての保管は避けましょう。
処方薬が効かないので、自己判断で市販薬を追加して飲む。
処方薬は、医師の診断に基づいて、効果や飲み合わせ、副作用のリスクなどを考慮したうえで、薬の選択、用量、服用方法などが決められています。
自己判断で他の薬を追加したり、服用をやめて一般薬など他の薬を使用することは避けましょう。
自己判断で薬を使用すると、病気が悪化したり副作用が出易くなる可能性があります。
処方薬を飲んでいて、他の病気や症状などがあり追加で市販薬を飲む場合は、飲み合わせや病気への影響などを医師や薬剤師、登録販売者などに確認した上で飲みましょう。
処方薬が効かない場合は、医師に相談したうえで薬を変えてもらいましょう。
処方された薬はそのくすりが処方されたときの症状や病状に合わせて処方されたものです。
同じような症状だからといって、そのときと同じくすりが合うかどうかは素人では判断できません。
以前処方されたくすりが残っていても、もう一度、病院で医師の診断を受けましょう。
病院で処方されたお薬は、処方された患者さんご自身のものです。医師は患者さんの症状や体質を診断した上で、お薬を処方しています。
「症状が似ているから」「よく効いたから」といって、ご家族や友人に渡すことはやめましょう。効果が出ないばかりか、思わぬ副作用が出ることがあります。
薬が適切な量以上に吸収されて、効き過ぎたり副作用が出るリスクが高まります。
飲み忘れに気付いた際に、時間が経っていなければすぐに飲み忘れた分を飲み、ある程度時間が経過している場合は、忘れた分の薬を飲まないようにしましょう。
高齢者は、加齢により代謝能力が低下している場合があります。また、体重が軽いと体内での薬の濃度が上がりやすくなります。
一般薬の場合は薬の減量を検討しましょう。目安としてまず成人量の1/2 から2/3 量で効き目をみながら試してみるのがいいでしょう。
処方薬については、医師により今の状態にあった薬が処方されていますので、指示に従いましょう。
子供は、体格が大人なみでも代謝能力が十分でないことがあります。体格が良くても、薬は実年齢で決まれられた量を使用しましょう。
大人向けの薬を子供に使ってはいけません。子供は、まだ内臓がきちんと出来上がっておらず、効き過ぎたり、副作用のリスクが高まる可能性があります。
子供には、子供の用法・用量が定められた薬を使いましょう。
家庭で薬の品質を維持するには、直射日光を避け、湿気の少ない、涼しいところに保管する必要があります。
窓際に加え、浴室や洗面所、台所、冷蔵庫の上などは高温多湿になりやすいので、保管場所としては避けたほうがいいでしょう。
子どもはなんでも口に入れたがります。子供の手の届かないところに保管しておくのも基本です。
殺虫剤、防虫剤、健康食品などと一緒にしまっておくと、間違って使ってしまう危険があります。それを避けるために、救急箱やお薬置き場など、お薬だけを保管する場所を決めましょう。
医療用のお薬については、個人ごとにとりまとめておくと、誤使用の防止につながり安心です。
使用期限の過ぎた薬は、品質が保証されません。
溶けけにくくなったり、成分が分解して、本来の効き目が得られなくなるなど不都合が生じる可能性があります。使用期限が切れた薬は、もったいないと思わないで、捨てるのが基本です。
使用期限内でも、いつもと違う見た目や味だと思ったら、使用を控えてください。医師に処方された薬は、毎回、処方された日数のうちに使い終わるのが原則です。飲み忘れなどで余った薬は、廃棄しましょう。
皆さまご存じの情報とは思いますが、再確認頂き、薬を正しくお使い頂くようお願い致します。