自殺?他殺?自分自身の白色脂肪細胞に殺されないためには? ②

白色脂肪細胞を味方につけて健康を維持しよう

今回のテーマは、白色脂肪細胞の働きについて。

前回の健康情報では、白色脂肪細胞の怖い働きと嬉しい働きをご紹介しました。

2回目の今回は、白色脂肪細胞とは何かという部分から白色脂肪細胞の働きについて更に詳しくご説明します。

白色脂肪細胞とは?どうして悪い働きをするのか?

白色脂肪細胞は、皮膚の下や内臓など全身に広く分布する、中性脂肪や糖などを取り込んで脂肪として蓄える働きを持つ細胞です。

脂肪を過剰に蓄えた白色脂肪細胞は、球状に膨らんで見た目がイクラのようになります。

20歳前後の健常な成人の身体には、約400億個の白色脂肪細胞があるとされ、体内に脂質や糖が増え過ぎると数が増え、大きさも大きくなります。

肥満者の白色脂肪細胞の数は、約800億個。健常者の2倍もの数になります。大きさも、健常者が約0.08mmに対して、0.14mmと約1.8倍に膨らみます。

白色脂肪細胞の肥大化と分裂

なぜ、白色脂肪細胞は私たちの健康を維持したり、私たちの健康を害したりと相反する働きをするのでしょうか?

以下、白色脂肪細胞のつぶやきを聞いてみましょう。

白色脂肪細胞のつぶやき

健常な成人の白色脂肪細胞

私は白色脂肪細胞。
血液中の余分な糖や脂質を脂肪に変えて、体(細胞)内に蓄えて、血液ネバネバ(糖の過多)や血液ドロドロ(脂質の過多)を防いで健康を守っています。

毎日仕事をがんばっているのに、なぜどんどん食べて私の仕事を増やすの?

私は、体内(細胞)に脂肪を蓄えて膨れてパンパン。もう蓄えられません。

仲間も800億個、目いっぱい増やしたけど、なぜまた食べて仕事を増やすの?

もう、かんべんしてください。

肥満者の白色脂肪細胞

がんばる800億の仲間を養うために栄養を増やして下さい。
栄養である糖を増やし(糖尿病)、血圧を上げて糖をどんどん送って下さい。(高血圧)

脂肪を摂りすぎてお腹いっぱいです。
もう、糖もいりません。インスリンさんこれ以上私に糖を食べさせないで。
(インスリンの働きを抑制し、インスリン抵抗性を促進。インスリンの働きが低下して働きが悪くなった分だけ、更にたくさんのインスリンが分泌され高インスリン血症を促進。)

私たちが、食べ物をたくさん食べて太り、白色肥満細胞の仕事を増やし過ぎるとこんな状態になってしまいます。

糖に関しては、増やせと言ったり、減らせと言ったり、もう、支離滅裂です。

そして、脂肪細胞はこんな指令を生理活性物質により体内に発信するのです。

このように悪い働きは、私たちが食べ過ぎて肥満を発症すると起こります。

肥満が生活習慣病に含まれ、病気とされるのはこのためです。

白色脂肪細胞を味方につけて、健康を維持しよう。

白色脂肪細胞を味方につけて健康を維持するには、脂肪を貯めるという仕事を増やし過ぎず、また、細胞内に脂肪を蓄えさせ過ぎないことが大切です。

その為には、特に以下の生活習慣に注意する必要があります。

1
自分に合った量の食事を摂る
食べ過ぎない
2
適度な運動
運動により余分な糖や脂質を燃焼させる
3
基礎代謝の増加
筋トレでエネルギー消費の大きい筋肉を増やすなど

白色脂肪細胞は、働かせすぎると私たちに害をなす行動をとります。この性質を理解し、いつまでも味方につけて健康を維持していきましょう。

2023年09月29日
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