新型コロナ対策情報

注意点と効果があると期待される対策について

新型コロナ対策として、マスクの着用、手洗い、換気、三密の回避などが推奨され、皆さま実施されていると思います。

今回の健康情報は、新型コロナ対策の注意点及び検証されていないが、効果があると期待される対策についてご紹介いたします。

コロナ対策の注意点

ウレタンマスクの使用に注意

※表面加工や多層構造などの特殊なウレタンマスクは除きます

新型コロナは、飛沫感染することが知られ、飛沫対策(飛沫を出さない、吸い込まない対策)としてマスクの着用が推奨されています。

マスクの材質によってその効果が大きく異なることは、多くの方がご存じと思いますが、ウレタンマスクの効果が想像以上に悪いことが分かってきました。

ウレタンマスクの効果

理化学研究所などの研究チームにより行われた、スーパーコンピューター「富岳(ふがく)」を活用した飛沫拡散シミュレーションによるマスクの素材、着用方法ごとの平均飛沫捕集率が以下になります。1)

ウレタンマスクと不織布マスクの違い
平均飛沫捕集率とは、息を吐いた時
平均飛沫捕集率とは、息を吸った時
マスクの素材、着用方法ごとの平均飛沫捕集率※1
マスクの素材・着用方法 息を吐いた時 息を吸った時
なし なし 0% 0%
ウレタン[22種類] なし 52% 18%
布マスク[64種類]
フィルターなし
なし 72% 30%
布マスク[64種類]
フィルター入り
76% 52%
不織布マスク[67種類]
ルーズ※2
なし 76% 55%
不織布マスク[67種類]
フィット※3
なし 82% 75%
ダブルマスク[17種類]
(布+不織布)
なし 86% 84%
ナノフィルター[8種類] なし 94% 84%
N95マスク[10種類]※4 なし 99% 98%

※1 実際に人が市販のマスクを着用して米国労働安全衛生局が定めたフィットテストプロトコルに基づいた試験を行い求めた数値:粒子径0.015μm以上

※2 金具を鼻の形に変形させずに隙間がある状態で装着

※3 金具を鼻の形に変形させて装着し、隙間を作らないように装着

※4 医療現場などで使われる高性能マスク。性能は高いが、息苦しさを感じやすく日常生活での装着には向かない。

ウレタンマスクは、密着性が良くスタイリッシュで息苦しくないなどの利点がありますが、飛沫を防ぐ性能は高くありません。感染対策を目的としてマスクを使用する場合は、この点も考慮してマスクを選択しましょう。

検証されていないが、効果があると期待される対策

以下は、新型コロナ患者を対象にした臨床試験などを未実施で、効果の検証に至ってはいませんが、様々な報告などから新型コロナ対策として有効性が期待される対策です。

ビタミンDの摂取

ビタミンDは、カルシウムの吸収を促進する働きを持ち、健康な骨の維持に役立つ脂溶性ビタミンの1種です。

私たちの免疫の働きにも関与し、ビタミンDの血中濃度が低い人ほど新型コロナの感染率や死亡率が高かったとの報告2)などから、ビタミンDの摂取による新型コロナの感染や重症化リスクの低減が期待されています。

ビタミンDを多く含む食品

ビタミンCの摂取

ビタミンCは、アスコルビン酸とも呼ばれる水溶性ビタミンの一種で、抗酸化作用やコラーゲンの生成促進、免疫力向上、鉄の吸収促進などの働きを持っています。

かぜや肺炎の予防や改善の効果があるとされ3)、同様に新型コロナ感染への効果も期待されています。

ビタミンCを多く含む食品

亜鉛の摂取

亜鉛は、私たちの健康に必要な必須微量元素の一つです。たんぱく質・核酸の代謝に関与し、髪や肌の健康の維持に役立ちます。

最近の研究で私たちの免疫の働きにも関与することが報告され、亜鉛が欠乏すると、免疫機能が低下することが分かってきました。

また、亜鉛はコロナウイルスの複製を阻害する働きも持ち4)、亜鉛を摂取して欠乏を防ぐことが新型コロナ対策に有用である可能性があります。

亜鉛を多く含む食品

オメガ3脂肪酸(DHAなど)の摂取

オメガ3脂肪酸は、青魚などに含まれているDHAやEPA、エゴマや亜麻種子などの植物油に含まれているα-リノレン酸などの脂肪酸の総称です。

私たちの健康に必要な必須脂肪酸の一つで、血流改善やコレステロール値の低下、アレルギー抑制などの効果が確認されています。

新型コロナに対して、重症者の死亡率低下、感染率の低下、罹病期間の短縮などが報告5)されています。

オメガ3脂肪酸を多く含む食品

善玉菌(乳酸菌、ビフィズス菌など)の摂取

善玉菌は、腸内環境を整え、ヒトに有益な作用をもたらす微生物の総称です。代表的な菌に、乳酸菌やビフィズス菌などがあります。

腸内環境を改善する他、免疫力向上、コレステロールの低下、美肌効果、アレルギーの抑制など、菌の種類によって様々な効果が確認されています。

免疫力の向上やインフルエンザ感染の予防効果などが確認された乳酸菌では、新型コロナに対しての有効性も期待されています。

歯周病と腸内環境

歯みがき

歯周病菌などの細菌は、口の中でプロテアーゼという酵素を作り出すことが知られています。プロテアーゼは、たんぱく質を分解する働きを持ち、口内の粘膜を傷つけて、ウイルスを粘膜の細胞に侵入し易くすることで、インフルエンザやかぜの感染リスクを高めます。

歯が汚れて、口の中に歯周病菌などの細菌が増えると、プロテアーゼも増加して感染リスクが高まることが知られています。

プロテアーゼは、新型コロナの感染リスクも高めると考えられており、歯みがきで歯をきれいにして、口内の細菌を減らすことが、新型コロナ感染リスクの低減につながると期待されています。

歯周病と腸内環境

鼻うがい

新型コロナウイルスの感染は、ウイルスを含んだ飛沫やエアロゾルが鼻や口や目などに侵入して起こると考えられています。

ウイルスが鼻から侵入して鼻咽腔に付着した場合に、その日のうちに、「鼻うがい」で洗い流すことで、ウイルスが鼻咽腔粘膜の細胞に取り込まれて感染が成立するのを防ぐ可能性があり、感染予防対策として期待されています。

鼻うがい

新型コロナ対策の注意点及び検証されていないが、効果があると期待される対策をご紹介しました。

インターネットなどにより、新型コロナ対策に関して様々な情報が流れています。今回お送りした情報も含めて根拠を精査し、自身の生活に合ったものを新型コロナ対策として実践頂くと良いでしょう。

参考文献

1)新型コロナウイルス等感染症対策推進室(内閣官房).AIアドバイザリーボード(2021)第1回会合(令和3年9月15日開催)資料2 AIシミュレーション事業進捗報告資料,PP.12;
https://corona.go.jp/prevention/pdf/advisory_houkoku_20211001.pdf
(2022年1月25日アクセス)

2)蒲原 聖可. 新型コロナウイルス感染症(COVID-19) 対策における機能性食品成分の臨床的意義,Functional Food Research.2020;16:P44

3)同上,P43

4)同上,P46

5)日本生活習慣病協会.新型コロナウイルス対策-オメガ3系脂肪酸の有用性に関するエビデンス;
http://www.seikatsusyukanbyo.com/main/opinion/015.php
(2022年1月25日アクセス)

2022年04月01日
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