あなたは大丈夫?意外なことと寿命の関係 ②
老け顔の人、毎食ご飯や白パンを食べる人は要注意!
白米や白パンも要注意!ご飯は男性1日2杯未満、女性1杯強まで
毎日食べるご飯(白米)や食パン(通常の小麦を使った食パン)。これらを食べるほど寿命が縮むと思って毎日の食事をする方はいらっしゃらないでしょう。
しかし、これらの主食は、食べる量が多かったり、食べ方が悪いと老け顔の人と同様の理由で寿命が縮むとされています。
食べて良いご飯の量は、男性は1日2杯未満、女性は1杯強まで。たったこれだけです。
男性は、1日3食(毎食)ご飯を食べると、女性は1日2食で寿命が縮む(糖尿病を発症するリスクが高まる)と実際に報告されています。
女性は白米を食べたぶんだけ、糖尿病のリスクが上がる!
- 国立国際医療研究センターの南里明子氏らは、日本人のデータを用いて白米の摂取量と糖尿病関係を調査研究した。
- 男性では、白米を食べる量が(ごはん1杯140g換算で)1日2杯未満のグループと比べて、1日2〜3杯食べるグループでは5年以内に糖尿病になるリスクが24%高かった。
- 女性では白米を食べる量が多ければ多いほど糖尿病のリスクが高くなるという関係が認められた。白米を1日1杯強しか食べないグループに比べて、1日2杯食べるグループでは15%、3杯食べるグループでは48%、4杯食べるグループでは65%も糖尿病になるリスクが高かった。
出典「国立がん研究センター がん対策研究所 多目的コホート研究HP」![]()
上記のような、白米の摂取量はできるだけ減らした方がいいことを示すエビデンス(科学的根拠)がいくつも出ています。
精米された白米は、消化が良く素早く消化・吸収されて血糖値を上げやすいという特長があります。
このため、食後に血糖値が上がりやすく、糖尿病を発症するリスクが上昇します。
白米と同様に精製された小麦から作られた白パンも血糖値を上昇させ、脳卒中や心筋梗塞など動脈硬化による病気のリスクを高めることがさまざまな研究によりわかっています。
なお、ご飯を食パンに変えても血糖値が上がるのは変わらないので、前記の量のご飯に白パンを組み合わせるの(朝に食パン、昼・晩にご飯)もNGです。
食パンなどの白パンについては、どこまで食べていいかという明確な研究結果を見つけられませんでしたが、ご飯と同様に血糖値を上げるので、食べ過ぎに注意しましょう。
砂糖を多量に使った菓子パンは、食パンなどプレーンなパンより血糖値が上がりやすく、更に注意が必要です。
糖尿病で約10年寿命が縮む
糖尿病は、何らかの原因でブドウ糖を上手に細胞に取り込めなくなり、血液中のブドウ糖が増える(高血糖となる)慢性疾患です。
血糖濃度の高い状態が長く続くと、全身の血管を障害して合併症が起きると同時に、全身の組織に様々な悪影響が及び、先に書いたように様々な病気の原因となります。
この病気の怖いところは、重症化して様々な病気が起こるまで「症状がほとんど出ない」ということ。
自分が病気であることに気づかずにいる方がたくさんおられます。
また、糖尿病と分かっても、症状がないために通院が滞ることも多々あります。
糖尿病はサイレント・キラー(silent killer)とも呼ばれ、知らず知らずのうちに身体をむしばんでいく恐ろしい病気です。
重症化して、心筋梗塞や脳梗塞などの合併症を発症してお亡くなりになる方が多く、糖尿病患者の寿命は、糖尿病でない方に比べ約10年短いとされています。
但し、糖尿病の治療を続けて血糖値を適切に管理していれば、健康な人と変わらない生活をおくれ、寿命も平均で4年から最大10年近く延びるという研究もあります。糖尿病と診断された方は、必ず治療を受けましょう。
寿命が短くなるのを防ぐ方法は?
寿命が短くなるのを防ぐ方法は、ズバリ、血糖値を上げ過ぎないことです。
その方法として、以下が考えられます。
【血糖値を上げ過ぎない方法】
- 白米や白パンなど血糖値が上がりやすい食べ物(高GI値食品)を避ける。
- 白米の代わりに玄米、白パンの代わりに全粒粉のパンを食べる。
- 食事の際に炭水化物の摂取量を減らし、その分たんぱく質などを増やす。
- 食事の際に、野菜や肉、魚など血糖値を上げにくい食品を先に食べる。
- 食物繊維の多い野菜などを多めに摂る。
- ゆっくり食事を摂る。
- 3食しっかり食べる。(食事の回数が減ると1回の食事の量が増えて血糖値が上がりやすい。)
- 食後、1時間以内に軽く運動する。(運動で糖が消費される)
上記のような方法が考えられますが、白米や白パンは美味しくなかなか減らせないという方もいらっしゃるでしょう。
そんな方には、糖の吸収を抑えるサラシアやギムネマを配合した健康補助食品を食事の際に摂るのも良いでしょう。
GI値と血糖値(血中のブドウ糖濃度)の関係

GIとは食後血糖値の上昇を示す指標、グライセミック・インデックス(Glycemic Index)の略。
食品毎のGI値について
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低GI値食品(GI値49以下)
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野菜類
いんげん、たまねぎ、トマト、長ねぎ、キャベツ、ピーマン、大根、ブロッコリー、なす、小松菜、きゅうり、レタス、もやし、ほうれん草、豆腐、納豆など
穀物・麺類麦、おかゆ(玄米)、パスタ(全粒粉)など
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中GI値食品(GI値50〜79)
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野菜類
かぼちゃ、やまいも、とうろもこし、里いも、さつまいも、ぎんなん、そら豆など
穀物・麺類・パン胚芽精米、玄米、もち米、おかゆ(精白米)、ソバ、クロワッサンなど
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高GI値食品(GI値80以上)
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野菜類
じゃがいも、にんじん、グリンピースなど
穀物・麺類・パン精白米、お餅、うどん、食パン、ロールパン、フランスパンなど